ショートプログラム(SP)7位の友野一希(24=上野芝スケートクラブ)が、自己ベストを更新する180・73点を記録し、合計を273・41点とした。

第3グループ最終滑走で登場。コミカルな曲調の喜歌劇「こうもり」に乗りながら、優雅な滑りだしを見せた。冒頭の4回転トーループ-2回転トーループを危なげなく着氷。続く4回転トーループで転倒したが、その後は4回転サルコー、3回転ループと決めた。

中盤から後半にかけても落ち着いていた。トリプルアクセル(3回転半)-3回転サルコー、3回転フリップ-ダブルアクセル(2回転半)のコンビネーションジャンプも連続でしっかりと決めきった。

生き生きとした表情で最後まで踊り切り、何度もうなずく納得のでき。日の丸が揺れる会場の景色を楽しむようにゆっくりとリンクを後にした。キス・アンド・クライでは「これが日本の世界選手権か」と、やり切った表情。自己最高得点だった171・89点を約9点上回る高得点にうなずいた。

世界選手権は3度目の出場。SPでは転倒がありながらも、ステップでは全体1位の得点を記録するなど絶好調。今季初めて国際大会で90点台を記録した。「フリーはもっと調子がいいので、フリーで自分の全てを出し切れればと思います」と話した通り、この日の練習からミスなく本番を迎えていた。

過去の世界選手権では18年が5位、22年が6位。目標とする表彰台へ、ステップアップを続けてきた。

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