09、10年レスリング世界選手権男子グレコローマン96キロ級代表の北村克哉(25=ドン・キホーテ)がドーピング検査で陽性反応を示し、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)から2年間の資格停止処分を受けたことが13日、分かった。北村は昨年12月の全日本選手権と4月の全日本選抜で優勝し、9月の世界選手権(トルコ)代表条件を満たしていたが剥奪。来年ロンドン五輪の道も消えた。日本協会によると国内選手のドーピング違反は初めて。

 都内で会見した高田裕司専務理事(57)によると、4月29日の選抜直後の検査で、A検体から「筋肉増強剤」の禁止薬物ドロスタノロンを検出。5月10日のB検体での再検査でも陽性反応を示した。今月10日の聴聞会で、北村は海外から数多くのサプリメントを購入・服用していることを明かし「その中に含まれていたのかもしれない。まったく知らなかった」と釈明したという。日本協会も25日の理事会で処分を決める。

 高田専務は「大変申し訳なく、残念でならない。選手にはドクターの指示を受けるよう厳しく指導する」と謝罪した。同階級代表は、新たに選考会で決める。