絶対的司令塔のSO田村優(30=キヤノン)が勝利に貢献した。試合終了のホーンが鳴ると、両手を高々と上げ、リーチ主将らと抱き合って勝利をかみしめた。「目標達成したけど、まだまだこれから。また、月曜日を迎えられることが素直にうれしい」。

台風19号の影響で強風が吹く中、序盤から安定したゲームコントロールとキックを披露。前大会で8強入りを阻まれた因縁の相手との再戦に「僕らの決勝戦」との強い気持ちで臨んだ。今大会に向けて「人生初」のルーティンを導入。6歩下がって腰の横に手を置き、ゴールポストの中央に1本のポストを想像し、それを見つめて気持ちを整えた。前後半で4ゴールの計8得点を奪った。今大会の得点ランキングで、自身が記録していた40得点を更新して計48得点に。2位のウルグアイ代表ベルチェシの30得点に18点差を付け、1次リーグの得点王になった。

◆田村優(たむら・ゆう)1989年(平元)1月9日、沖縄県生まれ。愛知県岡崎市で育ち、幼稚園から中学までサッカーに熱中。国学院栃木高で競技を始める。明大、NECを経て、17年にキヤノンに移籍してプロ契約。12年4月に代表デビュー。15年W杯出場。代表62キャップ。好きな食べ物はやぎ。父の誠氏は元豊田自動織機監督、弟の熙(ひかる)はサントリー所属。181センチ、92キロ。