「みんながびっくりするようなオーダーになるかもしれない」。キャンプ中、日本ハム栗山監督は、開幕スタメンのことを、こう“予言”していた。昨年優勝したからといって、同じことをしていては勝てない。変革を意識づけさせるための言葉だったように思う。

 その開幕戦が、近づいている。同監督は、起用法や采配について「オレらしいでしょ?」と話すことがある。栗山監督“らしい”とは? 私は大きく2つあると思っている。

 まずは【選手のため、ひいてはチームのためになること】。決断するには必ず、自身を納得させる根拠を持つ。選手の成長を促すため、調子を上げさせるため、あらゆるパターンを考え尽くし、それがチームとしても優勝へと近づいているのかどうかを判断材料にする。

 そして2つめ。【夢のある野球】。大谷の二刀流起用や1番投手でのスタメンもそう。どうしたらファンがワクワクするか。野球のおもしろさを伝え、プロ野球を盛り上げる。よく口にする「マンガみたいな選手をつくりたい」という発言も、この考えに基づいている。

 さて、「みんながびっくりするような」今年の開幕スタメンは、どんな顔ぶれが並ぶのだろうか。オープン戦打率3位と最高のアピールを見せた横尾は? 全力疾走できない大谷は? 予想しているだけで、すでにワクワクしていることに気がついた。【日本ハム担当=本間翼】