19日未明に野球部の1年生部員が亡くなった青森山田高校が21日、青森市内の同校で、事故後初めての会見を行った。花田惇校長職務代理は、部員の死因について「(警察が)調査中でしばらく時間がかかると聞いている。申し上げられない」と話した。

 1年生部員は18日午後11時ごろ、寮内の空き部屋で焼き肉を食べていた。学校側の聞き取り調査では、2年生部員が注意の意味で、左手の拳で右肩甲骨下を1発殴ったという。その直後、1年生部員は苦しみだして意識不明となり、翌19日未明に死亡が確認された。その際、のどにものを詰まらせた様子はなく、事故の前、部員の体調に異変は見られなかったという。

 花田校長職務代理は移送時に遺体を見た時の印象について「素人目線だが、体をたたいた痕はなかった。長期的ないじめから、このようになったとは考えていない」と述べ、殴ったことと死の因果関係については「捜査中」とした。殴った2年生部員は寮で生活しており、現時点で学校側からの処分はなされていない。野球部は当面の活動を自粛し、捜査結果が出次第、高野連に報告するとした。

 亡くなった1年生部員の通夜は大阪府内で今日22日に、告別式は明日23日に営まれる。花田校長職務代理は、遺族から「このことで練習や試合をやめてほしくない」と言われたという。