<オープン戦:阪神5-3楽天>◇11日◇スカイマーク

 阪神が今季最多4盗塁の足攻でオープン戦3連勝だ。真弓イズムの真骨頂は、新助っ人メンチのびっくり初盗塁だ。4回に敵失で出塁すると、続く5番林の打席で先発ラズナーのフォームをじっくり研究。そして6番葛城の初球、完全にモーションを盗んだ183センチ、100キロの巨体が楽々二盗を成功させた。

 「自分の判断。チャンスがあればとタイミングを計ってたんだ」。メジャー7年間で12盗塁の男にも真弓イズムは浸透していた。完全なノーサイン。「メンチが勝手に行きおった。スキがあればサインが出なくても走っていいんだ」。真弓監督の声も弾んだ。

 助っ人攻略の手本のような波状攻撃だった。初回は左前打した先頭赤星がすかさず二盗。足で揺さぶり、3番鳥谷の先制二塁打を呼んだ。さらにその鳥谷までもが続くメンチの初球に三盗。捕手が送球できないほど完ぺきなスタートだった。

 「いけたら行けと言うことだったんで」。昨年4個、プロ5年間でも23盗塁の男が難しい三盗を決めるあたりも意識改革の表れ。6回にも代走上本が二盗。この回から登板した2番手グウィンから2点を奪う足がかりを作った。助っ人が足攻に弱い傾向は明白。昨年苦しんだ巨人グライシンガー、広島ルイスらの攻略糸口になることは間違いない。久慈守備走塁コーチは「彼らから連打は難しいしワンチャンスしかない。でも走ることでプレッシャーはかけられる」。昨年の盗塁数62は12球団中10位で、1位ヤクルトの148個の半分以下。だが今オープン戦の9盗塁は、10個で1位のヤクルトなどに次ぐ。メンチは「シーズンでも走る」と豪語。シーズンが楽しみになってきた。【松井清員】

 [2009年3月12日9時35分

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