「ポスト川崎」は、オレが育てる!

 ソフトバンクに新加入した内川聖一内野手(28)が、高卒2年目の今宮健太内野手(19)を弟子入りさせる。10日、大分・別府市内で行われた野球教室で初対面。さっそく体重70キロ前後の若手に、体を大きくするよう助言した。自身の活躍だけでなく、同じ大分出身の若手を一流選手に育て上げ、黄金時代到来にも貢献する。

 今年初めてソフトバンクのユニホームに身をつつんだ内川には、すでにチームの一員としての自覚が十分だった。別府市内で行われた野球教室で、2年目の今宮と初対面。今季から後輩となる若手に早速助言を送ると、今後も惜しみなくプロでの活躍の秘訣(ひけつ)を伝授していく考えを明かした。

 「(今宮は)甲子園で少し見たけど、実際まだ(プレーを)見たことがない。ただ将来の主軸候補と聞いている。聞いてくれば、もちろん何でも答えるし、こちらが聞きやすい雰囲気もつくってあげたい」

 同郷の後輩に送った最初の助言は、体重増だった。入団時から3キロ増やしたものの、今宮の現在の体重は71キロ。1軍で活躍する最低条件として、まずは体を大きくすることを勧めた。

 「僕も入団した時は68キロしかなかったけど、今は90キロ近くある。なかなか急には大きくなるものではないけど、食べるものを意識してほしい」

 これまで自己流を貫いてきた今宮も「理想の打者。いろいろ質問して吸収してしたい」と弟子入りを志願したが、右打者最高打率保持者の技術も包み隠さず伝えていくつもりだ。

 「教えることで自分の確認作業にもなる。自分でわかってないと、人に教えることはできないですから」

 愛する故郷大分のためにも、一流に育て上げてみせる。昨年12月には大分で、自身の名前が冠となった野球教室も開催。6日から初めて大分で自主トレを行っており、この日は約3000人の親子を対象にした野球教室に参加。地元への愛着は深まるばかりだ。

 「不安もあったけど周りの方の協力もいただいて、地元に戻ってきたんだと実感している。活躍して、大分の方に『内川と今宮は大分出身なんだよ』と、言ってもらえるようにしたい」

 球団は、野球の実力だけでなく「野球に取り組む姿勢が若手の見本。将来のリーダーとなる存在」との評価で内川を獲得した。鷹の背番号24が自身の活躍だけでなく、チームの黄金時代を築き上げる。

 [2011年1月11日11時23分

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