中日ドラフト2位吉川大幾内野手(18=PL学園)は11日、「立浪バット」を持ち込んで新人合同自主トレの初日に臨んだ。プロで初めて木製バットを使用するが、数あるバットの中から最初に選んだのは、高校の先輩で、中日の背番号3を受け継いだ立浪和義氏のモデル。大事そうに握りしめ、目を輝かせた。

 「メーカーの方に何本か送ってもらったけど、これがしっくりきている。これからも練習で使っていきたい」

 「立浪2世」のために用意された特注品だった。バットのサイズは長さ85センチ、重さ910グラム。色は茶色でグリップが少し膨らんでいる。立浪氏が使用していたメーカーとは違うが、大きさや形は忠実に再現されているという。

 自主トレでは、高い身体能力と貪欲な姿勢を見せつけた。午前中に行われた3・5キロ走では中盤に並走していたドラフト1位大野を引き離し、ぶっちぎりでゴール。約6時間の練習後もすぐに室内練習場に直行し、お気に入りのバットを振り込んだ。

 「年明けも動かない日はなかった。(長距離走は)1番にならないと気がすまない性格なんで」

 強い気持ちと抜群のセンスが「立浪2世」と呼ばれる理由。立浪バットを手に今後もアピールを続ける。【桝井聡】

 [2011年1月12日11時30分

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