今キャンプは番長改め、バリスタです。DeNA三浦大輔投手(40)が9日、春季キャンプ8日連続でブルペン入り。ここまでの球数は957球となったが、「いつも通りじゃないですか。投げ込んで下半身を作る。特別変わったことをしてるわけじゃないからね」と、さらりと言った。

 プロ23年目の40歳。「へばってきてるけどね」と、当然疲労はたまっている。そんな疲れを少しでも癒やすため、今年からキャンプにカプセル式のカフェシステムを持参。「朝食後とか晩飯の後に飲んでるよ。いいリフレッシュタイムだね」と笑った。

 大好きなコーヒーを好きなときに飲めるように持ち込んだが、やはり豆からひいて飲むのが一番。たまに自分でひくこともあるそうだが、そんな姿がコーチを兼任しながら、黙々と投げ込む今季の三浦と重なる。

 【豆選び】中畑監督から開幕戦と本拠地開幕を託す投手候補選出を依頼され、練習中も、他投手の動きに目を配る。

 【焙煎(ばいせん)】この日も151球を投じたが「状態はまだ半分くらい。実戦でも投げてないし、まだまだやることはいっぱいある」。コーヒー豆に風味を作るように、今はまだ肩をじっくり作る段階。

 【ブレンド】先発ローテ6人は「力がある投手が入ればいい。もちろん自分がその1人になるつもり」。ベテランでも若手でも、チームにとって最高の配合になればいい。

 自分自身と投手陣を最高の味に仕上げる“バリスタ”三浦。秋には、1年の疲れを癒やしながら、至福の一杯を飲むつもりだ。【佐竹実】

 ◆バリスタ

 客から注文を受け、エスプレッソなどコーヒーをいれる職業。欧州では、バリスタの技能試験を実施しており、筆記、口頭、実演の各試験に加え、実務経験も求められる。日本でも能力や技術を競う競技会も開催されている。