<プロ野球ドラフト会議>◇23日

 阪神の4位指名を受けたホンダ鈴鹿・守屋功輝投手(20=倉敷工)は、三重・鈴鹿市内で会見。「早く1軍に上がれるように頑張りたい」と小学時代に阪神戦や高校野球観戦に通った甲子園に思いをはせた。

 家族全員が虎党で守屋も元守護神のカブス藤川を意識。「藤川さんのすごいところはストレートで空振りを取れるところ。腕をしっかり振るところも見習っています」。高校時代に届かなかったあこがれの球場が、本拠地になる。

 最速148キロ右腕は、3年目の今季に才能を花開かせた。ヒントになったのが中日又吉。甲元訓(さとる)監督(43)に「又吉投手の投球フォームを参考にしてみなさい」と助言され、打者の打ち取り方を覚えた上に制球難を克服した。「いつも意識しています。又吉投手は投球フォームの開きが大きいので、打者がタイミングを取るのが遅れるから凡打が多い。参考になります」と語る。

 昨年11月26日に、倉敷工(岡山)時代の野球部マネジャーだった紗也さん(21)と結婚。休日は、女優の深田恭子似の夫人と飛騨高山などを訪れ、英気を養う。「たいがいの技もできます」と胸を張る趣味のけん玉も、気分転換に役立つ。愛妻と手を取り合って、倉敷から鈴鹿、そして甲子園へ。1年目から67試合に登板し、9勝1敗、33ホールドポイントを挙げた本家ばりに、「トラの又吉」になる挑戦が始まる。

 ◆守屋功輝(もりや・こうき)1993年(平5)11月25日、岡山県生まれ。倉敷工では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年春の県4強が最高成績で、甲子園出場経験はなし。社会人では1年目から公式戦に登板し、今夏の都市対抗でも2試合に登板した。183センチ、82キロ。右投げ右打ち。