オリックスを世界的大不況が直撃した。大村直之外野手(33)が11日、スカイマークで契約交渉に臨み、野球協約の減額制限(年俸1億円超は40%以内)を超える41・7%減、推定5000万円減の7000万円プラス出来高払いで更改。これで来季は16年ぶりとなる12球団で唯一日本人の1億円選手がいなくなる。

 大村は119試合に出場し、打率はリーグ12位の2割9分1厘。若干のダウンと思われたが、村山球団本部長は「来年のポジション別の問題もある」と説明。シビアに代打中心要員に支払う額として算出した思惑がうかがえる。

 オリックス本社は、世界的金融危機により大打撃を受けた。傘下の球団予算は縮小され、新外国人の渡米調査を中止するほど切り詰められた。通訳、打撃投手ら職員も大量解雇した。今回契約更改を終えた中で、年俸アップ組の上昇分だけを計算すると約1億8000万円、ダウン組は1億7000万円になる。だが、年俸3億2000万円のローズにも半額近い額を提示して決裂、自由契約に。フェルナンデスら高額選手も解雇し、全体では5億円ほど削減した計算だ。

 選手も現状は理解している。大村も大モメ必至の提示額だが、本人の同意が必要な減額制限超をのんだ。「野球できるだけで幸せ。(明石家)さんまちゃんも『生きてるだけで丸もうけ』言うてるやん」と、135本に迫る2000本安打へ懸命に切り替えた。

 村山本部長は「ケチックスと言われるけど違う。優勝すれば成績(年俸)も上がる」と最下位が理由と弁明した。主力の年俸1億円が当たり前の時代で、日本人のチーム最高は加藤の8000万円。緊縮オリックスが来季、厳しい戦いに臨む。(金額は推定)【松井清員】