<アイスリボン>31日◇後楽園ホール◇697人

 藤本つかさ(30)が、成宮真希(年齢非公表)を破り、ICE×∞選手権5度目の防衛を果たした。藤本は防衛後、成宮に対して“ギロチン封印”を直言。成宮はブル中野からギロチンドロップを伝授され、自身のフィニッシュ技としてこれまで大事に使ってきた。

 それに対して藤本は「選手生命をかけてまで使う必要はないよ。あなたはストイックだから、自分をすぐ追い詰めてしまうけど、何が欠けたとしても成宮真希だから」と、諭すようにマイクを握った。

 成宮は昨年の大晦日、このベルトを獲り、アイスリボンの頂点に立った。しかし、その後、1試合のみを戦っただけで脊髄損傷で長期欠場の憂き目に遭っている。

 藤本は戦前、成宮に対し、ギロチンを使い続けることへの疑問を投げかけた。成宮は試合中、ギロチンを出す際、意を決したようにトップロープに上がった。それは成宮にとっての葛藤の表れだったか。

 成宮は藤本の握手を拒否。「悔しい…この悔しさを整理する時間がほしい」とコメントし、それからしっかりと握手を交わした。 控え室で藤本は「今回、わざとこのことをつつくことによって、ギロチンを出させました。これは自分にとって賭けだったけど、ギロチンを受けてしまったら負けてしまうかもしれないし。正直、今回、ギロチンを出させた時点で成宮は勝っていたかもしれません」とあらためて褒め称えた。 そして最後に「成宮は負けて悔しいと言っていましたけど、それが来年につながっているという気がします。去年よりも自分の中では来年明るい成宮真希が見えました」と、付け加え、来年、さらなるライバルになるであろう、成宮へエールを贈った。