「養殖」でも「天然」に勝ちますよ~。11日のWBA世界スーパーフライ級戦の予備検診が9日、大阪市内で行われた。王者名城信男(六島)に挑む同級10位冨山浩之介(25=ワタナベ)は「8回までにKO」と強気な姿勢は崩さないが、日焼けという意外なところで舌戦が勃発(ぼっぱつ)。日焼けサロンで焼いた自慢の顔を、王者陣営に「養殖もん」と酷評されてしまった。
戦いは、思わぬところで始まった。両者の対面は、世界戦を発表した1月26日以来。名城を指導する藤原トレーナーは、真っ黒になった冨山の顔が気になった。「あれ、日サロでしょ?
オレらはグアムと沖縄です。天然もんのほうが強い。養殖もんに負けるわけにはいかんでしょ」。
名城陣営は、年頭から直射日光の強いグアムや沖縄でトレーニングを積んでいた。この日の検診ではビルドアップされた体で周囲を驚かせ、満足げな名城の笑顔も黒く日焼けしていた。
「養殖」呼ばわりされた冨山は、あっさりと降参した。「はい。行ってますよ」と、日焼けサロンに通っていることを認め「週に1度くらい。入ってるのは、30分くらいですかね」と笑った。自慢のガングロへ思わぬ突っ込みが入ったが、デビュー6年でつかんだ待望の世界戦で、勝負を決めるのは、もちろんお互いの拳だ。「(名城を見て)弱そうだな、と。打ち合いになったほうがいいんじゃないかな。絶対、オレのほうがパンチが上だから。8回までにKOしますよ」と、力強く言い切った。
強気になる裏付けもある。「今回は全然、腹が減らない。いつもの倍、食ってますよ」。初めて専任のフィジカルトレーナーをつけた。ストレスがたまらないよう食事の量は極端に落とさず、薄味にしたり、食べる順番を変えるだけで順調に減量できたという。「だいぶ前から、クリスマスを待つようにワクワクしてるんです」と冨山。日焼けの“前哨戦”では完敗したが、リングの上で負けるつもりはない。
【近間康隆】

