<DREAM17>◇24日◇さいたまスーパーアリーナ◇ウエルター級ワンマッチほか

 桜庭和志(42=Laughter7)が、約9カ月ぶりの実戦復帰で惨敗した。昨年大みそかのDynamite!!以来となる今年初戦で、総合格闘技9戦全勝の新鋭ヤン・カブラル(28=ブラジル)に打撃、グラウンドともに圧倒され、2回2分42秒に肩固めでギブアップ負けした。ミドル級からウエルター級に転向2戦目も勝てず、昨年からの4連敗で今後の去就も微妙になった。

 桜庭はあおむけに倒れたまま、動けなかった。1回にカブラルの左フックを食ってぐらつくと、2回もマットに寝かされて防戦一方。最後は肩固めにタップ、自ら戦いの舞台を降りた。ウエルター級に転向して2戦目。10キロ近い減量でパワーを失い「コンディションの作り方を失敗した。今回の反省を生かして93キロに戻します」と階級再変更の冗談で力なく笑った。

 約9年ぶりのタイトル戦となった昨年末のDynamite!!で、ザロムスキーに右耳裂傷を負わされTKO負け。手術を2度受けた。医師の判断より早くヘッドギアを外して練習し「ザロムスキーとまたやりたい」と、再挑戦を視野に今回の快勝を狙っていた。

 試合後、桜庭は「また頑張ります」と再起を誓ったが、笹原イベントプロデューサーは「年末の大会まで時間もあるので、本人とゆっくり話をしたい」と去就について協議する考え。復活への道のりは、険しさを増した。【山下健二郎】