講談社は11日、12日に予定していた週刊の漫画雑誌「ヤングマガジン」の発売を延期すると発表した。AKB48河西智美(21)の胸を少年が手で隠す写真の掲載を予定していたが、同社はこれを「社会通念上、読者に不愉快な感情を抱かせる」と判断した。出版取次会社への搬入も済んでいたが、回収した上、内容を差し替えて今月21日に発売する予定。写真は、2月4日に発売する河西の写真集の表紙に使われる予定だったが、発売自体も白紙に戻して検討中としている。

 児童ポルノ問題などに詳しい奥村徹弁護士(49)は問題となった写真について「アウトです」と言い、「児童ポルノ」に抵触すると指摘した。「一見して18歳未満の男の子が女性の乳首を触っているように写っている。『2号ポルノ』に該当する行為です」とした。2号ポルノとは「児童が他人の性器などを触る行為に関わる姿で性欲を興奮させたり刺激するもの」。この「性器など」に該当するのは性器、肛門、乳首なのだという。「写真では明らかに乳首を触っているように見える。法律上は、男の子が乳首を触らず、乳房だけを触っていればセーフでした。乳首があらわになっていてもセーフでした」。

 さらに「形式上、男の子が18歳以上だった、CGだった、実は遠近法で乳首は触っていなかったなどと主張することもできますが、今回の場合は厳しいでしょう。このまま写真を差し替えて、関係各所に謝罪をしたほうがいい」と話した。また「発行を自粛せず、その後、警察に注意を受けても発行や販売を続けてしまった場合には、執行猶予は付くと思いますが、懲役5年の刑を受ける可能性もあった」という。今回の講談社の対応について「迅速だったので賢明な判断だったと言えます」とした。