◆神様のカルテ2(日)
11年8月に公開され、興行収入(興収)18億9000万円とヒットした「神様のカルテ」の続編が、2年7カ月を経てスクリーンに帰ってきた。「ヒット作の続編は難しい」とよく言われるが、今作品は前作を超えるヒットをたたき出す可能性がある、と感じた。
前作は櫻井翔演じる一止が、一人前の医師になるまでを描いた。末期がんの患者に余生を託され、医療とは何なのかと悩む姿が印象的な一方、一止が住む「御嶽荘」の描写が駆け足で、個性的すぎる住人とのやりとりも浮世離れして、終末医療というリアルな本筋とのギャップが大きかった。
今回は成長した一止が、家族のために定時で帰宅し続ける大学時代の同期辰也(藤原竜也)を見て、仕事を取るか、家族を取るかの二者択一に直面する。さらに大先輩の医師・貫田(柄本明)が病床に伏し、余命が短いと発覚し、夫婦とは何かを考える。宮崎あおい演じる妻榛名が妊娠したことで親になる自分とも向き合う。医療=仕事と家族とのはざまに揺れる、人間の感情が丁寧に描かれる。
櫻井は「見るタイミング、一緒に見る人、その時の状況で感じ方も変わってくる作品。人生の折々でご覧いただけたら」と語った。記者は、より具体的に恋人同士、もしくは夫婦での観賞を提案したい。年代ごとに感じる部分は違っても、ただ感動するだけでなく、互いの愛を見つめ直す、何らかのきっかけをつかめること請け合いだ。【村上幸将】
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