来年に40周年を迎えるロックグループ、ゴダイゴが、メンバーの人数をこれまでの5人から6人に増員し、“新生ゴダイゴ”として再出発することが3日までに分かった。6人で初めてレコーディングをしたシングル曲は「きみはミラクル!」(10月7日発売)。10月からNHK歌番組「みんなのうた」で流れる。ゴダイゴの曲が同番組で放送されるのは36年ぶりとなる。

 「きみはミラクル!」を都内のスタジオでレコーディングしたのは7月31日。全盛期のオリジナルメンバー5人に、ベーシスト吉沢洋治(58)を加えた6人は、納得のいく曲作りに深夜まで取り組んだ。

 ゴダイゴは、キーボードのミッキー吉野(63)をリーダーに76年結成。78年に「ガンダーラ」「モンキー・マジック」が大ヒットしてブレークした。ボーカルのタケカワユキヒデ(62)が歌う英語歌詞は、多くの小学生が口ずさむ社会現象になった。翌年発売の「ビューティフル・ネーム」はユニセフ国際児童年協賛曲として、多くの言語で世界中で歌われた。この時期、「ゴダイゴ」の名は日本を代表するグループとして世界中に知れ渡った。

 だが、絶頂期の80年、ベーシストのスティーブ・フォックス(61)が「伝道師になる」と突然、脱退を表明。約半年、4人だけで活動した後でスカウトされたのが、海外でも活躍していた吉沢だった。吉沢は85年のグループ解散まで活動を共にした。

 ゴダイゴは99年に期間限定で再結成した後、30周年にあたる06年にスティーブを加えた全盛期オリジナルメンバーで本格的に活動再開。だが、スティーブはバンド活動と並行し、日本国内で牧師を務めており、吉沢は“代打”でステージに立つこともあった。だから、吉沢は「新たに加わるけど、家に帰ってきたような気もする」と話す。

 ミッキーは、メンバーを6人にする意味を「新しいサウンドを構築していきたいから。40周年を目前に新生ゴダイゴです。長くやっていて古いけれど、新生ですよ」と説明。タケカワは「ゴダイゴではなく『ロクダイゴ』という新しいバンドとして見てほしい」とジョーク交じりに意気込んだ。

 「きみはミラクル!」は40周年記念曲としての第1弾。命の大切さを訴えるメッセージソングで、10、11月にNHK「みんなのうた」(平日午後1時55分など)で放送するために書き下ろした。タケカワは「子どもも大人も一緒に歌って、夢や希望をこの曲からもらってほしい」と話した。【松本久】

 ◆ゴダイゴ(GODIEGO) 1976年(昭51)にシングル「僕のサラダガール」でデビュー。79年には「ビューティフル・ネーム」「銀河鉄道999」「ホーリー&ブライト」の3曲が同時にベスト10入りする快挙を達成。80年にはネパールで約6万人を集めて初のロックコンサートを実施した。85年に解散し、99年に期間限定で再結成。結成30周年の06年に本格的な再始動を宣言した。08年にはEXILEが「銀河鉄道999」をカバーした。

<ゴダイゴのこれまで>

 ▼76年 ミッキー吉野をリーダーに結成

 ▼78年 「ガンダーラ」「モンキー・マジック」がヒット

 ▼80年 スティーブ脱退。4人で活動後、吉沢が加入し5人に

 ▼85年 解散

 ▼99年 期間限定で再結成

 ▼06年 全盛期メンバー5人で活動再開

 ▼15年 吉沢を加えた6人に