米女優ジェニファー・アニストン(46)が出演するアラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点とするエミレーツ航空のテレビCMがお披露目され、ちょっとした物議を醸している。

 2000万ドルの予算で世界規模の宣伝を行うためにアニストンを起用して製作されたCMが、ラグジュアリー感を出すために米国の航空会社をバカにしているのではないかと言われているのだ。

 CMでは米国の航空会社の機中でバスローブ姿でシャワー室を探すアニストンが、客室乗務員に「シャワーはどこ?バーはないの?」と聞く夢のシーンから始まる。夢から目が覚めるとそこはエミレーツ航空機のファーストクラスで、優雅にバーでカクテルを飲みながら、「バーもシャワーもないなんて悪夢のようだったわ」と語る内容。明らかに米国マーケットを意識した内容のCMで、米国内の大手航空会社3社は脅威を感じていると米メディアは伝えている。

 エミレーツ航空と並び中東の主要な航空会社として知られるアブダビの国営航空会社エティハド航空も今年3月に、女優ニコール・キッドマンを起用して世界で唯一3室のスイートを持つ同機の新キャンペーンを行って話題になったばかり。ライバルに対抗するため、エミレーツ航空は今年8月に500万ドルの契約金でアニストンを新キャンペーンに起用することが決まったと米メディアが伝えていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)