タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)の102期生卒業式が1日、同校で行われ、元モデルで実業家の君島十和子さん(49)の長女、君島憂樹さんら39人が出席し、夢へ向かって旅立った。

 憂樹さんら102期生は、劇団100周年だった一昨年春に入学。39人は節目イヤーにタカラヅカの門をたたいた卵たちだった。39人は式典後、宝塚歌劇団で行われる入団式に向かった。

 約170センチの長身に、花組トップ明日海りおの若き日をほうふつとさせるような美形。憂樹さんはこの日、演劇部門の優秀賞と、皆勤賞で表彰された。

 1年後輩の予科生からの送辞が始まると、胸元からハンカチを取り出して涙をぬぐった。続いて、同期の本科生首席、名子ひとみさんが答辞を読み上げた。

 名子さんが、同期で助け合った2年間を振り返る文面を読み上げると、憂樹さんは、しゃくるように泣く場面も。劇団関係者によると、答辞は、首席の生徒を中心に、同期で文面を考えることもあるといい、名子さんが「未来に向かい、ともに頑張ります」と誓うと、憂樹さんも大きくうなずいていた。

 保護者席には、誉幸さん、十和子さん夫妻の姿もあり、娘の成長に目を細めた。夫妻はこの日、取材には応じなかったが、2月半ばに行われた文化祭では、憂樹さんについて「この2年で、宝塚で、男役としてやっていくという決意が生まれたように思います」と話していた。

 102期生39人は、今月18日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する星組公演「こうもり」「THE ENTERTAINER!」で初舞台を踏む。