NHK「クローズアップ現代」(月~木曜、午後7時30分)を降板する国谷裕子キャスター(59)が、同番組の出演が最後となった17日、番組の最後に視聴者に別れのあいさつをした。

 「23年間担当してきましたこの番組も、今日が最後となりました。この間、視聴者の皆さまから、おしかりや戒めを含め、大変多くの励ましをいただきました」。さらに「クローズアップ現代が始まった平成5年からの月日をふり返ってみますと、国内、海外の変化の底に流れるものや、静かに吹き始めている風をとらえようと日々もがき、複雑化し、見えにくくなっている現代に少しでも迫ることができれば、との思いで番組に携わってきました。23年が終わった今、そのことをどこまで視聴者の皆さまに伝えることができたのか気がかりですけれども、そうした中でも長い間、番組を続けることができましたのは、番組にご協力いただきました多くのゲストの方々、そして何より番組を見てくださった視聴者の皆さまのおかげだと感謝しています。長い間、本当にありがとうございました」と感謝し、頭を下げた。

 また、国谷キャスターはNHK広報局を通じ、コメントも発表。「23年前に『クローズアップ現代』という番組に出会って以来、見えないゴールに向かって走り続けてきたように思えます。時代が大きく変化し続ける中で、物事を伝えることが次第に難しくなってきましたが、今日という日を迎えて、自分の人生に大きな区切りをつけることができたとの思いです。番組を通じて出会った人々から得られた多くのことを今後に生かしていきたいと思っています」とした。