俳優阿部寛(51)が24日、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで、主演映画「海よりもまだ深く」(5月21日公開、是枝裕和監督)の完成披露舞台あいさつに出席した。

 作品はカンヌ映画祭の「ある視点」部門に出品が決まった。是枝監督にとっては、13年の「そして父になる」15年の「海街diary」に続く、3度目のカンヌ行きとなった。同監督は「大きな事件が起きない、皆さんの人生に起きるような出来事だけで作られた、小さな物語が、映画祭に選んで上映していただけるのは誇りです」と感謝した。

 阿部はカンヌ映画祭は初体験で、「プライベートでは行ったことがあるけど、この作品で行けるとは」と喜んだ。すると、母親役の樹木希林(73)から「ほか(の映画祭)では?」と突っ込みが入った。阿部が「モントリオールとか…」と答えると、樹木から「じゃあ、似たようなもんよ」とそっけなく言われ、苦笑いしていた。

 イベントでは、その後も「希林節」がさえわたった。阿部の役どころは、団地の住人で、夢を追い続けるダメ人生を歩む中年男。大きな体を折り曲げて、狭い風呂に入るシーンもある。樹木は「うちの息子(阿部)なら、団地の小さな風呂じゃなくて、ローマ風呂よ。エベレストにも行ってるんだから」と、阿部の出演作「テルマエ・ロマエ」シリーズや「エヴェレスト 神々の山嶺」にかけたジョークで会場を笑いに包んだ。

 作品は人生の分岐点をテーマに描かれる。阿部の元妻を演じた真木よう子(33)は、自分の分岐点を聞かれ、「子供のころにすごく変わっていて、飛行機に追いつけると思って走っていた。あのへんじゃないかな」と、意外な変わり者エピソードを披露していた。

 ほか吉沢太陽(13)が出席した。