女性書道家の中塚翠涛(なかつか・すいとう)が、フランス・パリのルーブル美術館地下会場カルーセル・ドゥ・ルーブルで、8日から11日(現地時間)まで行われていた作品展で、インスタレーション部門の「金賞」と「審査員賞金賞」をダブル受賞した。

 作品展を開催したのは、フランス国民美術協会。150年を超える歴史を持つ美術団体で、歴代の日本人会員には藤田嗣治、横山大観などがいる。同国歴代大統領が代々、後援もしている。

 中塚は、会場エントランスにあたるホワイエスペース約300平方メートルに、自身が大切にしている言葉「一期一会」をテーマとした作品を、和紙と墨、映像、彫刻を使って表現した。

 「時差や文化の違いもあり、いろいろなことに普段の3~4倍の時間を要しました。けれども、日本でもフランスでも、自分の作りたい空間を実現するために素晴らしい方々にご協力いただき、このような名誉ある賞をいただけたことに感謝いたします。この経験から生まれる『一期一会』を大切に、今後の活動の糧にしていきたい」と喜びを語った。