世界的ベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズの著者J・K・ローリングさんが書き下ろした同シリーズの「番外編」とされる作品が載ったA5判のカードが10日夜、ロンドンで慈善目的の競売に掛けられた。カードは手書きで、2万5000ポンド(約524万円)で落札された。

 ロイター通信によると「番外編」は「ハリー・ポッター」の物語が始まる以前を描いた。ハリーが生まれる3年前のハリーの父親らのストーリーが800語で書かれている。シリーズ自体は第7話で完結しており、ローリングさんはカードに「番外編から(再び)書き始めるわけではないが、お楽しみ用」と記している。

 競売を実施したのはロンドンの有名書店ウオーターストーンで、ローリングさんや昨年ノーベル文学賞を受賞したドリス・レッシングさんら計13人の著名作家がカードに書いた作品を寄せた。売り上げは言語障害関係の慈善団体などに寄付する。落札者は不明。