俳優藤原竜也(31)が5月31日、年内に結婚することを発表した。お相手は4歳年上の一般人女性で、9年の交際期間を経てのゴールインとなる。プライベートな話題の発表を書面などで済ませる芸能人が多くなった中、都内で記者会見を開き、質問の1つ1つに誠実に対応。婚約者を「ミーアキャットに似ている」と表現し、長く同居していることなどを明かした。

 藤原は黒のスーツで登場し、集まった約50人の取材陣に2度、お辞儀をした。マイクを持ち、会見を始めると、時に照れ、時に考え込みながら、婚約者の特徴、出会いなどを明かした。

 「謙虚な優しい方です。小動物系な、ミーアキャットのような小柄な女性です」。04年夏ごろに友人の紹介で食事をしたのがきっかけで、交際に発展。9年間、いちずに愛し続けたという。

 昨年末から結婚について2人で話すようになり、今年に入り、女性の実家を訪問。両親から「分かった」と了承を得た瞬間を「すごくうれしかったのと同時に、責任も感じました」と振り返った。

 昨今は、結婚などのプライベートな事象について会見を控えるタレントも多いが、藤原は所属事務所側に自ら開催を申し出たという。関係者は「何者でもなかった自分がここまで来られたのは、新聞、雑誌、ワイドショー各社の存在があったからこそ」と、その思いを説明した。

 婚姻届提出前に結婚を発表したのは、ファンへの配慮があった。取材によると、今年11月開催のファンクラブイベント「藤原竜也と行くハワイツアー」の申し込み手続き開始が間近に迫っていた。申し込んだ後、結婚を発表すると、困惑するファンが出てきてしまう可能性があるため、藤原が早めの発表を提案したという。

 藤原は、1997年(平9)に蜷川幸雄氏演出の舞台「身毒丸(しんとくまる)」でデビューして以来、同氏の厳しい指導を受けながらも、若手きっての実力派として成長してきた。今日1日には北九州市内で開催される舞台「木の上の軍隊」に出演。公開中の映画「藁の楯

 わらのたて」でも存在感を発揮するなど、活躍を続けている。今後も稽古や撮影で体力的にもハードな日々が続くが、婚約者は「6~7年前から同居し、事実婚の状態が続いている」といい、癒やしの存在になっていることも明かした。「カレーライスとか、お鍋とか、料理もおいしいですよ」。時には演技について、ダメ出しを受けて「いらっとすることある」と笑ったが、よきパートナーであることを日々、実感しているという。

 別の関係者によると、藤原は、撮影などで長期出張する際には、知人夫婦に頼み「彼女が1人だとさみしがるので、一緒にご飯食べてやってくれませんか」と依頼するという。ひたむきに仕事や人と向き合ってきた藤原は、最愛の人にも誠実であり続けたようだ。

 ◆藤原竜也(ふじわら・たつや)1982年(昭57)5月15日、埼玉県生まれ。蜷川幸雄演出の舞台「身毒丸」の主演オーディションで選ばれ芸能界入り。97年10月にロンドン公演で舞台デビュー。00年「仮面学園」で映画デビュー。同年の主演映画「バトル・ロワイアル」が大ヒット。ドラマは、04年NHK大河「新選組!」など。178センチ。血液型A。

 ◆ミーアキャット

 ネコ目マングース科に属する小動物。体長25~31センチ。長く柔らかい体毛に覆われる。色は灰褐色や灰白色で、10本の横しま模様が入っている。アフリカ南部の、石や岩の多い荒れ地やサバンナを中心に、地中に直径約10センチの巣を作って生息。雑食で、サソリやクモ、鳥、木の実などを食べる。ディズニー映画「ライオンキング」に登場する「ティモン」のモデルにもなっている。