覚せい剤取締法違反などの罪で起訴されたCHAGE

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 ASKAのASKA(本名・宮崎重明)被告(56)が、入院している千葉県内の医療施設で順調な治療生活を送っていることが26日までに分かった。同時期に入院した男性が証言した。最先端治療を受けつつサッカーなど運動をこなし、歌番組も視聴。“復活”を意識している様子がうかがえたという。明日28日、東京地裁で初公判を迎える。

 この男性によるとASKA被告は現在、医療施設で約40人の男性と依存症の治療プログラムを受けている。午前7時起床、午後10時就寝の集団生活だ。

 「入院者は、薬物やギャンブルなどさまざまな依存症を持っている。被告は、食堂で朝昼晩みなと一緒に食事し風呂も入り、夜は5~6人と同じ部屋で寝ていた。合宿生活のような感じ。気取った様子もなく、みなとうまく接し好印象を持たれ、慕われていた。黒縁眼鏡をかけ普通に振る舞っていたが、オーラは残っていた」

 ASKA被告は自宅で覚せい剤とMDMAを所持したなどとして起訴され7月3日に保釈。直後、この施設に入院したとみられる。日中は、みなと一緒に作文をしたり、絵を描いたりする「作業療法」を集団で受けその後、個別に医師の治療を受けていたという。

 「被告は入院者と普通に雑談しサインを書いたこともあったし、テレビも一緒に見ていた。自身が扱われたニュース番組が流れた時は気にしている様子だったが、逃げなかった。歌番組も真剣に見ていて『歌手』の意識をなくしていないんだ、と感じた。『禁断症状』はみられず、取り乱すこともなく落ち着いていた」

 男性によると同施設のプログラムは、一般的には10週間や12週間と期間が決まっていることから被告は、少なくとも9月下旬ごろまで入院するとみられる。「条件反射制御法」という最先端の依存症治療を、第一人者とされる医師から受けているという。とはいえ、同被告が、約20年前から違法薬物を使用していたと供述していることから、深刻性を指摘する声も強い。

 「ただ、被告は中庭で入院者とサッカーをしてパス回ししたり、キャッチボールやウオーキングをするなど熱心に運動していた。復帰に向け体を作り直している印象。健康的な病院食だけを摂取し保釈時より若く引き締まったように見え、やつれた感じもなく、最先端治療を受けていることもあってか体調は万全のようだった。院内で『すぐに受け入れられないとは思うがもう1度きちんと、やるべきことをやりたい』と復活をうかがわせるようなことを話していたと聞いた」

 入院者は互いに気を使い、被告のプライバシーに踏み込んだ会話はほとんどなかったという。【広部玄】

 ◆ASKA被告の保釈

 7月3日午後4時53分、警視庁東京湾岸署から保釈された。5月17日の逮捕から48日で勾留が解かれた。黒縁眼鏡をかけ一礼したが、言葉は発せず車に乗り込んだ。同日、弁護人を通じ「心よりおわび申しあげます。2度と同じあやまちをしないと決意しています。その決意をさらに強くしていくために、私は裁判まで医師の指導を受けます。そして自分に向き合いたいと思います」とコメント。