俳優佐藤健(23)女優綾瀬はるか(27)が、「このミステリーがすごい!」大賞受賞作の映画化「リアル~完全なる首長竜の日~」(黒沢清監督、来年公開)でダブル主演することが17日、分かった。2人は初共演となる。恋人が潜在意識の中で意思疎通する異色の設定だ。主人公が、人の潜在意識に入り込む設定は、レオナルド・ディカプリオ(37)渡辺謙(52)が共演した10年の米SF映画「インセプション」でも描かれたが、「リアル~完全なる首長竜の日~」は本格ラブストーリーとなる。撮影は既に始まっている。

 綾瀬は昏睡(こんすい)状態に陥ったヒロインを演じる。佐藤演じる主人公が潜在意識に潜入してくる。主人公は恋人が自殺した理由を探りながら、目覚めさせようと試みる。さまざまな役柄を演じてきた綾瀬だが、「ワクワクして、ヒャーッ!

 となりました。意識下の現実離れした不思議な世界なので、どういう感じになるんだろう」と驚きながら撮影に参加している。佐藤も台本を読み、「面白すぎて震えました。最後まで目が離せなかった」とすっかり魅了されている。

 平野隆プロデューサーは「ラブストーリーは普遍的なテーマ。今の時代に魅力のある形で描きたかった」と言い、原作では姉と弟だった関係を恋人に変えた。「おとこ気と繊細さを両立できる」として佐藤、「独特の存在感が不思議な世界観をつくる」として綾瀬を起用した。メガホンをとる黒沢監督は、「回路」が01年カンヌ映画祭で国際批評家連盟賞を受賞するなど世界的に評価が高い。製作側は来年の同映画祭出品も狙っている。中谷美紀やオダギリジョー、松重豊、小泉今日子ら共演陣も豪華な顔ぶれがそろった。

 ◆映画「リアル~完全なる首長竜の日~」

 淳美(綾瀬)と浩市(佐藤)は恋人同士だが1年前、淳美が自殺未遂の末に昏睡状態に。淳美の潜在意識に潜入した浩市は、淳美から「昔、私が描いた首長竜の絵を探してほしい」と頼まれる。潜在意識下で目にした光景に混乱する浩市だが、15年前に2人が過ごした飛古根島に向かう。原作は乾緑郎氏「完全なる首長竜の日」。