石原裕次郎夫人の石原まき子さんが14日、都内にある日本赤十字社本社を訪れ、東日本大震災復興支援事業「『裕次郎の夢』全国縦断チャリティー上映会」の収益と募金の5562万1739円を寄付した。戦後日本の復興にかける男たちの姿を裕次郎さんが映画にした68年公開「黒部の太陽」の上映で、少しでも日本に元気を与えたいという思いから実施が決まり、昨年3月23日に東京国際フォーラムからスタート。上映回数は昨年末までに157回に達した。

 まき子さん自身も全国10カ所の上映会で講演を開き、取材対応もこなした。疲労を感じたこともあったが、「裕さん、ありがとう。あなたの分まで健康を私にくれて。もうちょっとで終わるまで見守ってね」と祈りながら「完走」した。この日は「日本の国民に感動した。本当にすばらしく優しい。誇りに思います」と感謝していた。

 また、上映会を通して、日本映画の力をあらためて感じたという。各地で「北原三枝さん」と女優時代の名前で声を掛けられ、ファンの思いを受け止めた。今回上映した「黒部の太陽」は、裕次郎さんと三船敏郎さんが共演した大作の貴重なノーカット版。上映会ではその圧倒的なスケール感や骨太な人間ドラマにあらためて感動の声が上がっていた。まき子さんは「裕さんは、褒めてくれると思います。映画に興味を持っていただき、日本映画の灯を消さないでほしい」と祈るように語った。裕次郎さんの遺志を継いで石原プロを支える俳優、スタッフの夢は今も変わらない。同プロ会長のまき子さんは「うちにも映画の構想はあります。出来る範囲で…5年くらいで撮れるとね」と語った。【村上幸将】