<高校サッカー:広島皆実1-0鹿島学園>◇10日◇準決勝◇埼玉
戦後6度の優勝を誇り、埼玉、静岡と並びサッカーご三家と称された広島が復活ののろしを上げた。チーム初、県勢40大会ぶりの決勝進出。相手のシュートをわずか3本に抑える1-0完封勝利。その瞬間、堅守のかなめDF松岡は両拳を強く握りしめ、雄たけびを上げた。
ここまで5試合で6得点1失点。史上最少得点での決勝進出には、広島特有の堅守文化があった。「広島は守備の意識が高い」と藤井監督は話す。これまで県代表をつかむため、守備力を磨いてきた。しかし、昨年までの全国選手権では得点力不足で、2年連続8強敗退を味わった。今年のチームは発足間もなく堅守に攻撃力も加える方針で強化した。
その方針は後半12分に実を結んだ。右サイドを突破したDF村田のグラウンダーパスに、FW金島が飛び込み、ネットを揺らした。弁護士になる夢をかなえるため、宿舎では4~5時間勉強し大阪大法学部受験に備える金島の今大会初ゴール。「起用してくれ続けた監督に感謝したい」と喜んだ。
決勝の相手は大会9得点のFW大迫勇ら史上最強の得点力を誇る鹿児島城西。1年時から選手権全13試合フル出場で5失点に抑えている松岡は「練習試合では勝っているので、イメージはある。自分たちのスタイルを貫く」。藤井監督は会見で「攻めと守りは共存している」と話し、攻撃対守備の構図を打ち消した。あくまで堅守強攻で頂点を目指す。【佐藤貴洋】



