日本がベトナムに3-0で快勝し、5大会ぶりに決勝に進んだ。U-20W杯(17年5月20日開幕、韓国)の出場権を獲得した準々決勝から先発を10人入れ替え、立ち上がりに岸本武流(たける、19=C大阪)が先制。中村駿太(17=柏U-18)の2得点で突き放した。初優勝を目指して30日(日本時間30日午後11時半開始)の決勝でサウジアラビアと対戦する。

 5大会ぶり7度目の決勝で初優勝を狙う主将のMF坂井は「決勝で負けると台無し。新たな歴史をつくりたい」と意気込んだ。

 準々決勝から先発が10人入れ替わったが、格下を抑え込んだ。5戦連続の無失点と堅守は健在。初先発のDF板倉は「ここで無失点を崩したら自分たちのせい」と重圧をかけ、意地で失点ゼロをつないだ。

 センターバックは初戦から中山と冨安で固定され、板倉、町田は出番がなかった。だが2人は不満を漏らさずに雰囲気づくりに腐心。町田は選手ミーティングで「国歌を大きな声で歌おう。落選した選手の気持ちも背負って戦う。ぼそぼそと歌っては駄目」と呼び掛けた。控えでふてくされるようでは仲間に面目が立たない。そんな意識も共有させた。

 選手としての自負もあり、町田は「自分はあの2人(中山、冨安)より迫力がある。それを見せたい」との思いでピッチに立った。切磋琢磨(せっさたくま)して力を高め、初優勝まであと1歩にこぎつけた。