サッカー女子INAC神戸MF澤穂希(36)のW杯カナダ大会(6月6日開幕)は、右膝負傷からの復活次第になる。女子日本代表の佐々木則夫監督(56)は11日、W杯の前哨戦アルガルベ杯(3月4日開幕、ポルトガル)に澤を招集しないことを明かした。昨年末に痛めた右膝の完治を優先させるため。同杯からW杯への選手の入れ替えは数%という同監督の考えは不変で、澤の男女通じて初のW杯6大会連続出場は厳しくなってきた。
佐々木監督に迷いはなかった。強豪国がそろって出場する国際親善試合アルガルベ杯のメンバーから澤を外すことを決めた。「昨年末にケガをしている。コンディションはベストではない。今無理をさせて、大きなケガになって、いなくなってしまうのは困っちゃう。アルガルベではガツガツやろうと思っているから」と言った。
昨年12月21日の皇后杯準々決勝千葉戦で痛めた澤の右膝の完治を優先させた。同杯に向けた代表合宿は23日から始まる予定。練習メニューは11年W杯ドイツ大会や12年ロンドン五輪の前に臨んだ同杯同様に厳しい内容。フィジカルトレーニングなどを多く取り入れた午前、午後の2部練習で、体に負荷をかけて夏の本番に備える。同杯4試合の当日にも、先発出場しない選手が午前中に練習を行ってから会場入りする予定でいる。澤に無理を強いることはできない。
佐々木監督は澤に関し「W杯(メンバー)の大枠には入っている」と話した。ただし、W杯に向け、同杯後に選手を入れ替えるのは数%と話してきた。「それは変わらないけれど、ケガ人が多くなったら20~30%に上がる」と話した。ケガ人が出なければ、澤のW杯招集の可能性が低いことに言及したともいえる。
1月にスイスで行われたFIFA年間表彰式で澤の現況を直接話して確認した。「メールでもやりとりしている」と今回の理由も伝えているという。この日、なでしこジャパンがロンドン五輪以降に世代交代できていない状況を澤が問題視したことを伝え聞くと、大きくうなずいた。「さすがレジェンド。それは納得。(なでしこ)リーグで可能性のある選手全員を見たい。直前まで時間はありますから」。W杯代表発表予定の5月上旬。数%が世代交代に回れば、澤の立場はますます厳しくなる。すべては右膝負傷からの復活にかかっている。【鎌田直秀】

