日本サッカー協会は9日、東京都内で常務理事会を開き、Jリーグ将来構想委員会の鬼武健二委員長(Jリーグチェアマン)は、Jリーグ各クラブへの経営面に与える影響の大きさを考慮し、秋開幕、翌春閉幕の「秋春シーズン制」(秋春制)への移行を見送ることを報告した。将来構想委は2日に、移行の可否の結論を鬼武委員長に一任していた。

 欧州で一般的な秋春制は、昨年7月に就任した日本協会の犬飼基昭会長が「サッカーは冬のスポーツ。興行価値を高めるには寒いときに試合をするのが一番」などとして導入を主張していた。しかし、試合会場や練習場の改修に巨額の設備投資が必要な点や、積雪地域のクラブ、サポーターに反対意見が根強いことなどを理由に、Jリーグ側は移行に消極的だった。