<J1:横浜2-1広島>◇第12節◇15日◇Eスタ

 3連覇を狙う暫定6位の広島が、ホームに同12位の横浜を迎え撃った。

 W杯ブラジル大会の日本代表だった広島のMF青山敏弘はベンチスタート。横浜のMF斎藤学は先発出場した。

 昨季のJリーグ優勝を争ったチームの対戦は静かな立ち上がりとなった。広島は右サイドのMF柏好文のドリブルを中心に攻撃を組み立てたが、なかなかチャンスをつくれない。対する横浜も左サイドの斎藤にボールを集めたが、マークが厳しく前に運べなかった。

 それでも前半25分、横浜の斎藤が相手DF塩谷司からボールを奪取。ペナルティーエリア(PA)に進入したが、GK林卓人と追走してきた塩谷に体を張って防がれた。広島も同34分、左サイドを突破したMF山岸がGKと1対1になったが、右足シュートは大きく枠を外した。前半はほとんど見せ場がなかった。

 後半は一転して試合が動く。11分、相手のクリアボールをMF石原直樹が右足ダイレクトボレーで合わせて、華麗に先制した。そのまま無難に試合を運んで逃げ切るかに見えたが、終了直前の45分に横浜がドラマを起こした。

 MF斎藤がDF小林の右クロスを胸トラップし、倒れ込むように左足ボレーを放ってゴール左に突き刺した。さらに後半ロスタイム4分、スルーパスを受けた斎藤がGKと競り合うと、そのこぼれ球をFW伊藤が蹴り込んで決勝点を奪った。斎藤が2得点に絡む活躍で、敗戦寸前だったチームを救った。