リーグ開幕戦を目前に控えたベガルタ戦士が「ガス欠状態」に陥った。宮崎でキャンプ中のJ2仙台は3日、2部練習の予定を急きょ、午後をプール調整に変更した。この日午前の8キロ走で選手から疲労が抜けていなかったのが原因。さらに手倉森誠監督(40)は長期間、1カ所に滞在することによる「精神的な疲れ」があるとも分析した。一両日中にボウリングによるリフレッシュで打開策を図るが、8日の開幕戦(対湘南=平塚)まで残り4日。不安を抱えたまま開幕までのカウントダウンに入る。

 選手たちのあまりの覇気のなさを、手倉森監督はこう表現した。「チームが、まったりしている。はつらつさがない」。開幕ウイークに入り本来なら、戦術の最終確認やベンチ入り選手を見極めなければならない詰めの時期。それなのに、この期に及んで練習プラン変更を余儀なくされてしまったことを、困り果てた顔で話した。

 現状を指摘する指揮官の言葉は、さらに深刻さを浮き彫りにする。「精神的な疲れが筋肉を動かなくしている」。その一端を手倉森監督は食事中の選手の表情から感じ取った。「先週末くらいから飯を食べることが楽しみじゃなくなっている」。宮崎県内に長期滞在し、環境の変化がないことで生じる「飽き」が、チームに生じているという。MF関口も「練習以外は、ずっとホテルだし(相部屋だから)ひとりの時間もない…」と、リラックスできない環境を説明した。

 メリハリをつけようとはした。休日のなかった昨年のキャンプと違い5日間のオフを設定し、リフレッシュする時間を与えた。だがフィジカルが弱点という自覚が選手にあり「鬼軍曹」こと高木フィジカルコーチの練習をこなそうと必死。そんな練習疲れとキャンプ中の不祥事の影響もあり、選手たちは外出を極力、控えた。オンとオフの使い分けをできず、精神的疲労は蓄積され続けた。

 ピッチ状態、スタジアムの雰囲気、長距離移動、気候変動…。試合以外でも、さまざまな環境に順応する必要があるだけに、1カ所にとどまったプランニングにも問題があったかもしれない。ガス欠状態から抜けだすべく、近日中にボウリング大会を開催し早速、会場探しに着手したが、開幕まで残り4日。不安を抱えたまま運命の「3・8」を迎える。【山崎安昭】