ボルフスブルク(ブンデスリーガ)から正式オファーを受けている神戸FW大久保嘉人(26)が、先発確約のVIP待遇であることが21日、分かった。ドイツの関係者によると、マガト監督が4-4-2のトップ下で起用する方針を固めているという。FWグラフィッチとジェコの2トップはともに身長190センチ近くあり、速さのある大久保の2列目からの飛び出しに期待している。

 既にクラブ間交渉が始まり、移籍は秒読み段階。先発確約となると、大久保にとっては好材料だ。年明けからW杯最終予選が佳境となる。所属クラブでの出場機会が代表での活躍に直結するだけに、移籍を決断する大きな理由になる。さらに年俸は今季6000万円の2倍近い1億円超という。日本人としては破格のVIP待遇で迎えられる。

 この日は、大久保が神戸の和田強化部長と5分間の話し合いを行った。同強化部長は「彼の希望をかなえてあげないといけないが、残ってもらえるという手応えはある」と慰留に自信。一方で大久保は「(慰留は)うれしいですけどね。でも、オレもサッカー人生は1回しかないから」と態度を保留した。

 神戸とは、今季終了後の海外移籍に限り、容認される条項を契約に盛り込んでいるといい、移籍金の問題も障害にはならない。移籍の流れは、さらに加速しそうだ。(金額は推定)