<J2:湘南3-2甲府>◇第49節◇21日◇小瀬

 残り1つとなったJ1昇格枠を争う直接対決は、湘南が甲府を下し、11年ぶりの昇格へ大きく前進した。前半に2点をリードしながら1度は同点とされたが、後半ロスタイムにMF坂本絋司(30)が決勝ゴールを決めた。次節にも勝利し、甲府が引き分け以下、もしくは引き分けでも甲府が敗れれば昇格が決まる。

 湘南には逃せないチャンスだった。2-2で迎えた後半ロスタイム。DFジャーンのヘディングシュートがバーに当たって跳ね返ると、坂本が素早く反応した。左足でシュートを決め、ゴール裏のサポーターの元へ駆け寄った。勝利を決め、J1昇格へ大きく前進する一撃だった。

 2点をリードしながら、追い付かれる苦しい展開だった。だが、前節の東京V戦でもロスタイムで同点に追い付くなど、終盤での強さはチームの持ち味でもある。反町康治監督(45)は「選手には、最後の笛が鳴るまで湘南のサッカーをしようと話していたが、その通りにやってくれた」とたたえた。

 昇格すれば11年ぶり。過去最長の月日を費やしての復帰となるだけに、周囲も盛り上がっている。地元からはバスツアーに参加した500人を含む、約1000人のサポーターが駆けつけた。平塚市の大蔵律子市長も初めてのアウェー観戦に訪れた。平塚駅で行われたパブリックビューイングには1600人が集まった。

 次節に昇格が決まる可能性も出てきたが、反町監督は「マラソンでも最後のトラックに入ってからが勝負」と気を引き締める。残り2試合。最後の力を振り絞って戦う。【飯島智則】