女子日本代表の浦和MF安藤梢(27)が、ブンデスリーガ1部の強豪デュイスブルクに移籍する。28日、決勝点をマークした全日本女子選手権準決勝INAC戦後にクラブが発表した。安藤は04年アテネ、08年北京大会と連続で五輪に出場。今季リーグ戦21試合18得点を挙げて最優秀選手賞と得点王に輝き、チームに初タイトルをもたらした。

 安藤は海外志向が強く、今季限りでの浦和退団と欧州挑戦を目標にしていたが、デュイスブルク側から11月中に正式オファーを受け、今月上旬に一時渡欧。練習参加した際に高い評価を受けて移籍が実現した。1年間のプロ契約で、来年1月1日の選手権決勝後にチームへ合流する見込み。

 日本人女子選手の海外移籍は米プロリーグが主流で、ブンデスリーガのプロ選手は安藤が初めて。この日、準決勝を視察したなでしこジャパンの佐々木則夫監督は「世界を肌で感じるのは大事なこと。成長してほしい」と期待した。

 ◆安藤梢(あんどう・こずえ)1982年(昭57)7月9日、栃木県宇都宮市生まれ。宇都宮女子高-筑波大を経て、02年さいたまレイナス入りして新人王。05年にチーム運営移管により浦和所属となった。04年に14試合12得点、09年に21試合18得点でいずれも最優秀選手と得点王、リーグ優勝に輝いた。ベストイレブン6回。04年アテネ五輪8強、07年W杯、08年北京五輪4位。164センチ、55キロ。