清水の小野健在“実戦デビュー”で存在感
ブンデスリーガのボーフムから加入したJ1清水MF小野伸二(30)が6日、J2栃木との練習試合に先発出場した。高校時代の恩師の清水商・大滝雅良監督(58)も見守る中、攻撃的MFで71分間プレー。“デビュー戦”ということもあり「いいとは言えない」と、自ら酷評しながらも、チーム最多となる3本のシュートを放つなどで存在感を示した。7日からの鹿児島キャンプで徐々に調整のピッチを上げ、開幕に照準を合わせていく。
オレンジ色のユニホームに袖を通した小野が地元のピッチに登場した。教え子の“凱旋(がいせん)”を高校時代の恩師の清水商・大滝監督も、12年前のトリコロールのユニホーム姿とだぶらせたのか、懐かしそうに見つめ続けた。「久しぶりにプレーを見られるのはうれしいね」。試合後、あいさつに訪れた小野に「ロングボールにアウトカーブがかかっているけど、わざとかけているの?」と、早速指摘すると、小野は「わざとじゃないです。かかっちゃってる。風の影響もあったと思いますが」と、12年ぶりの恩師からの“指導”に苦笑いを浮かべた。
恩師だけではない。初めて「サポーター」として接することになる故郷の人々の熱い視線を一身に受けた“実戦デビュー”で、順調な調整ぶりをアピールした。試合開始早々の2分、左サイドでFKのキッカーを務め「ちょっと触れば、入っていた可能性がある」と、ゴール前へ絶妙なクロスを配球。同6分には、敵陣内で相手選手からボールを奪うと、自らシュート。チームのファーストシュートを放った。1本目は若干、下がりぎみでプレーしたが、2本目からは積極的に高い位置をキープ。「チャンスはあったね」と、2本目の序盤に立て続けに惜しいシュートを放ち、観客を沸かせた。
自らの存在感こそ示したが、チームとしての課題は浮き彫りになった。「ロングボールが多すぎたし、(パスが)ヨンセンに入ったときに、どうサポートするか」と、修正点を挙げた。さらに自身に対しても「点をとるポジションにいる。得点に絡んで、結果を出すことで、監督とチームの信頼を得ていきたい」と、謙虚に話した。
新戦力の初陣に長谷川監督は「シュートも打っていたし、コンディションは良さそう。あとは連係を高めていければ。(今日に関しては)満足している」と評価したが、小野は「まだ始まったばっかりだし、何1ついいとこはなかった」と、自らを酷評した。
7日にはキャンプ地の鹿児島に出発する。「けがなく順調にきている。選手の特徴もだいたい分かってきた。(キャンプで)もっと、クオリティーを高めていきたい」。清水エスパルスMF小野伸二。その響きがますます似合ってきた。【為田聡史】
[2010年2月7日12時25分 紙面から]
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