“3本の矢”で攻めまくれ!!

 J1清水が鹿児島キャンプ最終日となる16日、京都と練習試合で10日間のキャンプでのチームの成長ぶりを披露する。長谷川健太監督(44)は、15日の練習でFW陣に「個の能力が出てこないと、変化が出ない」と、例年以上の積極的なドリブル突破を要求。4-3-3の新システム導入後、初のJ1チームとの対戦でも、今季から採用した3トップの「超攻撃的布陣」が機能するかが、最大のポイントになる。

 「勝負!

 勝負!

 1対1だ!」。鹿児島の雨空の下、長谷川監督のゲキが飛んだ。速攻をイメージした戦術練習。右FWに入った藤本が、ドリブル突破を図った。「ある程度のきまりはあるけど、それ以外は『自由にやっていい』と言われている。仕掛けて1人抜けばチャンスは一気に広がる」と藤本。ボールを失うリスクより、自らのイメージと、積極性が生み出すメリットを強調した。

 昨年までの2トップでは、個人の突破よりも後方からのパスに反応して抜け出すパターンが攻撃の大半を占めていた。だが、今年は違う。新システムの特徴を生かすために「個の打開」も加えられた。左FWに入った原も「前を向いてドリブルできる状況が多くなった。行けると思ったらどんどん行く」と宣言した。

 今キャンプの実戦ではこれまで、熊本と甲府のJ2勢を相手に、主力組が流れの中から奪った得点は、MF伊東の1点のみ。新戦術が、プロを相手に機能しているとは言いがたい。中央に位置する長身FWヨンセンは「もっと攻撃的にやって、サイドを使わないと。もっと、ドリブル突破をすることも考えていく」。もどかしそうに話した。全体のバランスを考慮しながら「もちろん(自分が)点をとりたい」と付け加えた。

 初のJ1との対戦に長谷川監督は「キャンプで何ができるようになったかを最終的に確認したい」。10日間のキャンプの成果は「ゴール」という明確な結果で示したい。【為田聡史】