左足首などを負傷中の横浜の日本代表MF中村俊輔(31)が、14日のナビスコ杯磐田戦を欠場することが濃厚になった。12日に横浜市内で行ったチーム全体練習に参加せず、リハビリに専念。横浜の木村和司監督(51)は出場を熱望する中村を、遠征となる磐田戦に帯同させない方針を固めた。13日の回復具合で最終決定するが、中村自身もこの日、17日のリーグ戦に照準を合わせる方向も視野に入れていることを示唆した。

 痛めていた左足首の腫れはひいていなかった。中村はこの日、患部に負担の少ない別メニュー調整でリハビリに励んだ。14日の磐田戦について、前日まで強行出場を熱望していたが、この日は吹っ切れたような表情で「(コンディションを)上げておいて(17日のリーグ戦の)山形戦というのもある」と語った。磐田戦は遠征となる。現状では先発の可能性は少なく、ピッチに立つとしても試合展開を考慮した上での途中出場が濃厚だった。この日までは、W杯本大会に向けた試合勘の維持や、古巣横浜に貢献したいという強い気持ちからなのか、「短時間でも出場したい」と訴えてきた。

 さらに「(試合を)やりながら完治させる」と悲壮な覚悟まで口にしていた。それが「長引いてしまっても…」と姿勢をやや軟化させた。遠征に帯同すれば、治療やリハビリに費やす時間も減少してしまう。「明日良ければ」とギリギリまで試合出場に向けた執念を見せたが、一方で冷静に自分とも向き合っていた。

 中村の気持ちを尊重し続けてきた木村監督も苦渋の決断を下した。練習後「休ませてやるのも(監督の)仕事かも知れん」と磐田戦に帯同させない方針を固めていることを明かした。チームにとっては不可欠な存在であることはもちろんだが、日本代表のエースという事実は重い。

 「やりたいと言うてきても、そのへんをうまくやるのが仕事だからな」と木村監督。チーム事情も苦慮しながら、日本代表の“至宝”を守るつもりだ。【松田秀彦】