23日、J1磐田が練習する大久保グラウンドで、24日にアウェーで対戦(午後4時=埼玉)する首位浦和の偵察部隊が発見された。3月のナビスコ杯対戦前日に続く2度目の“007”だったが、公式戦5戦負けのない柳下正明監督(50)はセットプレー練習まで公開する大サービスだった。

 潤沢な資金で再度情報戦を仕掛ける首位浦和に対し、柳下監督は信念を曲げなかった。この日の練習前、念のため練習場周辺をクラブスタッフが見回りをしたところ、浦和のスタッフを確認した。前回対戦した3月のナビスコ杯に続く2度目の敵情視察だった。同監督は「見られようと関係ない。やることをやろう」と、主力組とサブ組を分けながら全メニューをこなした。

 隠さないことが、最大の抵抗だった。「相手がどこであろうと、ジュビロがやろうとすることは変わらない」の口癖通り、この日はセットプレーまで大公開。先発メンバーも前節大宮戦と変わらない。「どうぞ見てくださいという感じ」と、すべて見せつけた。

 一方でキーマンにあげたのは、前回対戦に欠場していたMF西だった。「西は攻撃にアクセントをつくれる。相手にとって嫌な動きをする。ボールが入ったところでミスをなくせば、チームのリズムがよくなる。昨日の紅白戦で動きがよかった」とニヤリ。完全非公開だった22日の練習で好調ぶりは確認済み。ルール違反ではないものの、こっそりのぞき見る「007」には肝心な情報は与えていなかったのだ。

 現在公式戦2勝3分けで5戦連続で負けていない。きっかけは前回の浦和戦からだった。今日負けなければ、4月を黒星なしで終える。右肩上がりを崩さないためにもペースを乱さない。浦和から勝ち点を奪えば、調子はさらに急上昇する。【栗田成芳】