コンサドーレ札幌のDF吉弘充志(25)が23日、札幌・宮の沢で行われた札幌U-18との練習試合で、1月の左足長腓骨(ひこつ)筋断裂以来、初の90分フル出場を果たした。この日は徳島戦翌日とありトップチームで参加したのはDF吉弘、FW中山、横野、上原、MF古田、GK佐藤、曳地の7選手のみ。その他はU-18の選手が入るという変則メンバーだったが、DFは吉弘が冷静に統率して、1-0の無失点勝利と上々の結果に導いた。

 09年12月5日のリーグ最終戦東京V戦以来のフル出場で試合勘を取り戻した。4月15日に完全復帰後、9日の北九州戦で初のベンチ入り。後半ロスタイムの岩沼の負傷で急きょ出場したが、プレー時間はわずか3分だった。それだけに「今回は、やりきった感があった。不安もなくなった」と手応えは十分。石崎監督も「ミスもあったが90分やれてたね」と復調を喜んだ。

 DF陣は趙、岩沼、箕輪、堀田の4選手が負傷離脱中。センターバックに吉弘が戻れば、現在右サイドバックをこなしている藤田を本来のMFに戻す攻撃的シフトチェンジも可能となる。「アピールを続けてチャンスがきたら結果を出す。それだけ」。傷だらけの札幌に少しずつ修復の兆しが見えてきた。【永野高輔】