<ナビスコ杯:磐田5-3広島>◇決勝◇3日◇国立

 磐田が広島を破り、1998年以来2度目の優勝を決めた。7季ぶりのタイトル獲得で、黄金時代復活への足がかりをつかんだ。

 名門にもたらした久しぶりの栄冠の味をかみしめた。就任2年目でのタイトル奪取に、柳下正明監督(50)は「今季は相手のリズムの中で粘り強く一体になって守備できるようになった。(チームとして)そこが成長しているし、今日いかされた」。ぶれずに言い続けたことがついに実った。

 采配もズバリと当たった。途中出場のMF菅沼が勝ち越し弾、山崎が決勝点を決めた。「山崎が好調だったので使いたかった」。リーグ戦から中2日で臨んだ広島に対し、磐田は中3日。広島の運動量低下を見越したかのような、中盤以降の選手交代だった。

 ヘッドコーチを務めていた08年8月、成績不振で内山監督が解任。チームに変革の息吹を感じ始めた矢先の解任劇に「上の人間が我慢できなかった。そこで自分がチームに残ろうとは思えない」。退団の意思を固めた時に、電話を受けた。

 選手、指導者としての恩師で当時後任監督に就任したオフト氏からだった。「君はここに残って仕事をしないといけない。いいか?」。その言葉に「わかった」と即答したから、今がある。今年9月以降は公式戦12戦で7勝4分け1敗。この勝利で来季延長の可能性も高まった。「勝つことで選手が自信をつけている」と手応えを得た手腕が、磐田を復活へと導いていく。