<練習試合:杭州緑城3-2清水>◇10日◇静岡市内
清水が前日本代表の岡田武史監督(55)率いる中国スーパーリーグ杭州緑城と練習試合(45分×3本)を行った。0-0で迎えた2本目の10分にFW高木俊幸(20)のクロスにFW大前元紀(22)が頭で合わせ、先制点を奪った。その後、簡単なミスから失点を重ねて試合は敗れたが、今季はエースとして期待される「リトルライオン」が走り始めた。
今年の清水はこの人が躍動しないと始まらない。0-0で迎えた2本目の10分。MF枝村匠馬(25)のスルーパスに抜け出したFW高木のクロスに、大前が完璧なタイミングでジャンプ。166センチの身長を感じさせない高さのあるヘディングでボールをたたきつけると、相手GKの手をはじいてゴールの中に転がった。「俊(高木)のボールが良かった。自分だけ点を取れていなかったし、ほっとした。良かったですね」。
1月の香港遠征では初戦で高木が決め、決勝ではFW伊藤翔(23)が今季初得点をマークした。昨季はリーグ戦全34試合に出場し8得点を挙げた大前が、今年は対外試合3試合で無得点。さらに、この日は先発を外された。「悔しい思いは当然あった。ここで1点を取る、取らないでは大きく違う。大事な1点だった」。昨季も時には厳しく、若きエース候補のプライドをくすぐりながら素質開花に導いたアフシン・ゴトビ監督(48)も「元紀のゴールには満足している。こういったゴールが自信になるし、良いリズムが戻ってくるはずだ」と評価した。
チームは3戦で12失点を喫して3連敗。3月10日の開幕に向けて、今日11日に出発する鹿児島キャンプには主将のMF小野伸二(32)を欠いたまま臨む。だからこそ、指揮官が「リトルライオン」と命名する、大前に元気がほしかった。「まだまだ決定機を逃しているし、この試合だけでなく常にゴールにこだわってやっていきたい。全員でチームを引っ張っていく気持ちでやっていかないといけない」。やるべきことは分かっている。【前田和哉】



