<J1:G大阪1-1広島>◇第30節◇27日◇万博

 広島が価値あるドローで首位を死守した。1点を追う後半31分、G大阪のクリアミスをMF森崎和幸(31)が右足で決めた。「みんなの気持ちで取った得点。連敗しなかったこと、追いついての引き分けは大きい」と5試合ぶり今季2点目を喜んだ。2連敗を喫すれば、9月15日以来守ってきた首位から陥落する状況だった。

 万博は00年4月8日を最後にリーグ戦では未勝利が続く鬼門だった。この日は約2500人のサポーターが駆けつけ、紫色に染まった。森崎和は「13年間やってきて、万博でこれほど応援してもらったのは初めて」と感動したほど。31歳のベテランは「最終戦まで優勝争いはもつれると思うが、優勝に向かってやる」と胸を張った。

 戦力も整った。右下肢血流障害で離脱していた元日本代表MF山岸智(29)が後半途中、約5カ月ぶりに復帰。「やっと帰ってこられた。必ず優勝できると信じている」。94年第1ステージ覇者だが、年間王座とは無縁だった広島が残り4試合も突っ走る。