<J1:広島1-0C大阪>◇第16節◇13日◇Eスタ

 C大阪FW柿谷曜一朗(23)が、初の日本代表入りへ最後のアピールだ。2戦連発を狙った広島戦は、後半途中で交代するなど不発に終わり、10試合ぶりの黒星を喫した。それでも特に前半は惜しいシュートを放つなど、開幕からの絶好調を維持。明日15日に発表される東アジア杯(20日開幕、韓国)の日本代表入りは濃厚だ。

 広島カラーの紫一色に染まった敵地で、何度も見せ場を作った。15日の日本代表メンバー発表前最後の試合。C大阪の若きエース柿谷は得点こそ逃したが、視察に訪れた代表スタッフの前で、開幕から続く好調さを存分に見せつけた。

 「0-0だったので、僕ら前の選手が仕事をしなければいけなかった。最悪、引き分けで終われればと思ったが、勝てなくて残念」。後半ロスタイムの失点で惜敗。背番号8は悔しがったが、特に前半のプレーは充実していた。

 前半20分にはMF南野にスルーパスを出し、オフサイドの判定だったが得点機会をつくった。同44分には南野からのパスを受けて回転しながら右足で強烈なシュートを放った。相手GKの好セーブで2戦連発はならなかったが、技術、瞬発力、攻撃センスが詰まったシーンだった。前半のC大阪は圧倒的にボールを支配し、広島ゴールを脅かし続けた。その中心にいたのが柿谷だった。

 後半は前線へのボール供給が減り、柿谷は疲労もあって後半35分に交代。「普通に(自分が)いらなかったからだと思う。攻めている時こそ、失点に気をつけようと言っていた。最後までピッチに立っていれば声を掛けることができたのに…」と振り返った。

 レビークルピ監督は「柿谷は非常にタイトなマークを受けていた。スキあらばシュートという姿勢をみせていたが、今日の交代はフィジカル的な要素」と、前節から中2日で気温25度、湿度93%という過酷な条件の中、1トップとして奮闘したエースをかばった。

 チームの連続不敗は9で止まったが、柿谷の東アジア杯の日本代表入りが濃厚であることは変わらない。関係者によると、東アジア杯予備登録メンバーに入っている柿谷は、既に日本協会に韓国遠征のためのパスポートを提出済み。前節に御前ゴールを見届けた日本代表ザッケローニ監督も、柿谷を高く評価している。今季16試合10得点の決定力が最大の魅力だ。

 明日15日の代表発表について、柿谷は「待ってないし、次の試合に向けて頑張るだけ」と話したが、初の日本代表入りはもう目の前。子供のころから憧れ続けた代表への扉が、ついに開かれる。【福岡吉央】