<J1:浦和2-3横浜>◇第17節◇17日◇埼玉

 「ハマのメッシ」が“御前試合”で決めた。ザックジャパン初招集の横浜FW斎藤学(23)が、日本代表ザッケローニ監督が見守る前で2試合連続ゴール。チームも浦和に逆転勝ちし3位に浮上した。

 1-2の後半18分、斎藤はDF小林の右クロスをペナルティーエリア内で巧みにトラップ。ドリブルで中央に切り込むと、身長169センチの小さな体を浮かせ、右足ボレーシュートで決めた。喜びのあまりサイドピッチへ駆けだすと、左足をひねって転倒。一瞬ヒヤリとさせたが、大事には至らず笑顔でプレーを続けた。

 「いいイメージで蹴られた。(監督の視察は)知らなかったけど、点を見せられたことはいいことだと思う」とアピール成功に満足げ。前節大宮戦では驚異の「4人抜き」でゴールを決めた。キレキレの斎藤に、元日本代表MF中村から最高のお墨付きが出た。

 中村

 こないだのコンフェデ杯でも、学が途中から入れば外国人は怖い。(フランクフルト)乾くんのパワーがあるバージョン。(ザック監督に)気に入られればいいけどね。(CSKAモスクワ)本田さんも「個」だと言ってるし。学は「個」を持ってるから。

 斎藤は今日18日から日本代表に合流し東アジア杯の戦いに備える。「今日は気持ち良く過ごせるけど、明日からたぶん緊張すると思う。しっかり切り替えてアピールしていきたい」。勢いそのままに韓国でも独壇場にしてみせる。【由本裕貴】