<J2:山形1-1群馬>◇第28節◇11日◇NDスタ

 山形はホームで群馬に1-1に終わり、3試合連続のドローとなった。前半35分にCKからDF西河翔吾(30)が決めて3試合連続で先制。しかし後半3分、またも縦パス1本から失点した。これで7試合勝ち星から遠ざかり、暫定13位から浮上できなかった。

 8戦ぶりに復帰した西河が、勝利への執念を見せた。前半35分、DF石川の右CKを「直前に惜しいのを外して、タイミングはつかめていた。次は決める自信があった」と頭でたたき込み先制。攻めあぐねた中でのセットプレーからの一撃で、流れを引き寄せた。

 誰もが復帰を待ち望んでいた。西河がスタメンをつかんだ5月以降、8試合で3得点するなど5勝2分け1敗。攻守に大活躍し、チームを上昇気流に乗せた。しかし、6月25日の練習で右ふくらはぎを肉離れ。プレーとは関係ない位置での負傷に「後ろから石を投げられたような、初めての感覚だった。2、3日は歩けないくらい痛かった」と振り返る。再発防止を最優先にリハビリに取り組んで万全の状態で戻ってきた背番号4は、07年にJ初得点を決めた相手から得意の形で今季4点目。守備でも最後まで体を張り、シュートもチーム最多3本を放つなど勝ち点3にこだわった。

 西河がもたらした久々のセットプレーからのゴールに、奥野監督は「失点することが多かったので、得点したことで(苦手意識を)乗り越えていける」と言った。先制しながら勝ち点3が奪えない悪循環が続くが、西河は「相手は神戸だけど、思い切ってやって勝ち点3を目指すだけ」。完全復活を印象づけた男が、今度こそ勝利へ導くつもりだ。【鹿野雄太】