<J2:栃木1-1山形>◇第33節◇23日◇栃木グ

 山形は栃木と引き分け、今季初連勝と同一カード2連勝を逃した。後半11分、FW川西翔太(25)のゴールで同点に追いついたが、決定機をものにできずに勝ち点1を積み上げるにとどまった。通算12勝10分け11敗の勝ち点46で、順位は8位のまま変わらない。

 勝ち点3がほしかった。山形は、アウェーに駆けつけた約1000人のサポーターの前で何とか引き分けに持ち込んだ。だが今季12度目になった連勝チャンスを、またしても逃した。石崎信弘監督(56)は「原因?

 分かれば何も苦労しない」と苦しい胸中を明かした。

 前半20分、相手カウンターに対してオフサイドトラップを仕掛けたが、失敗。スルーパスを通され、先制ゴールを許した。ミスからの失点で、追う展開を強いられた。攻めては最終パスとフィニッシュ精度を欠く苦しい展開。重苦しいムードの中で後半11分、川西が起死回生の同点ゴールを決めた。中央でディエゴ、山崎とつなぎ、前節ホーム京都戦に続いてFW3人で得点に結びつけた。前節アシストで、今季2得点の川西は「いいボールを裏にくれたので自分は流すだけだった」と振り返った。

 不本意な引き分けに終わったが、1トップ2シャドーのシステム3-4-3は機能した。石崎監督は「川西は技術があってタメが作れる。山崎は動きだしがよくて裏を取れる」と手ごたえを感じている。中4日になる次節ホーム讃岐戦(28日)に向け、同監督は「勝って(再度)連勝するチャンスをつかみたい」。川西は「次もゴールを狙いたい」と気持ちを切り替えた。【佐々木雄高】