G大阪が、来季の新戦力として清水の元日本代表MF本田拓也(29)をリストアップしていることが3日、分かった。今後、正式オファーを出す方向で、金銭面を含めた交渉が行われる。Jリーグ屈指のMF遠藤&今野のボランチコンビに加え、本田を補強することでさらに中盤を強化。常勝クラブ完全復活を目指すことになる。

 本田獲得は健太ガンバ3年目の来季に向けた補強第1弾になる。既に昨年から指揮を執る長谷川健太監督(49)の続投は確実。J1昇格を果たした昨季末に2年契約を締結し、来季も指揮を執ることは既定路線。今季はリーグ、ナビスコ杯、天皇杯を含めた3冠に手が届く位置につけており、来年は08年以来となるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇が目標だ。クラブ幹部は「絶対的な選手が抜けても、しっかりと戦える厚みをチームに持たせたい」と説明。そのためにも、今オフはさらなる強化に乗り出す方針になっている。

 G大阪の中盤は、遠藤と今野のW杯経験者だけでなく、攻撃的MFには長谷川監督が日本代表入りを期待するほど力を付けた阿部がいる。さらに倉田と大森、ベテラン二川も控える。本田は清水入りしたプロ1年目の08年から3年間、長谷川監督の下で主力ボランチとして活躍し、11年には日本代表初出場を果たした。健太イズムを熟知している選手だ。補強が成功すれば、G大阪にJ最高の黄金の中盤が実現する。

 ◆本田拓也(ほんだ・たくや)1985年(昭60)4月17日、神奈川県生まれ。桐光学園高から法大に進学し08年清水入り。大学時代から08年北京五輪を目指す反町ジャパンに選出され、本田圭佑(ACミラン)らとともに本大会出場。日本代表ザッケローニ前監督に認められ、10年A代表初招集。11年アジア杯で2試合出場。同年鹿島に移籍し、昨年7月に清水復帰。国際Aマッチ2試合無得点。177センチ、75キロ。