C大阪の元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(35)が来季構想外であることが28日、分かった。来夏まで契約を残しているが、クラブ側は年俸6億円の一部を負担してでも、レンタルなどで移籍させることを検討している。前節22日の仙台戦で故障以外の理由で初めてベンチを外れ、今日29日の鹿島戦もメンバーから漏れた。この日前泊するベンチ入り18人が乗る移動バスに姿はなく、自家用車でクラブハウスを後にした。敗れれば降格が決まる大一番で、スタンド観戦となる。

 4年前のスターが壁に直面した。10年のW杯南アフリカ大会では得点王となりMVPにも輝いた。今季多大なる期待を受けC大阪に入団したが、26試合で7得点。現在の大熊監督が就任した9月以降、先発出場は1試合もなく、本人も26日の練習で「長い間試合に出られていないのは残念」と悔しがっていた。

 10月にはチリ1部コロコロのエクトル・タピア監督が15年の補強として第1希望にリストアップするなど獲得を熱望。今後は国内外問わず、オファーがあれば移籍する可能性が高い一方、なければ残留という選択肢も残っている。今季初めには日本中を沸かせた背番号10の周辺が騒がしくなってきた。(金額は推定)

 ◆ディエゴ・フォルラン

 1979年5月19日、ウルグアイ・モンテビデオ生まれ。インディペンディエンテでプロデビュー。マンチェスターU、ビジャレアル、Aマドリード、インテルミラノ、インテルナシオナルでプレー。スペインリーグで得点王2回。ウルグアイ代表では歴代最多の107試合36得点。W杯は02、10年の2度出場。10年は5得点でMVPと得点王を獲得。180センチ、75キロ。